数日前、通学途中にて思う

久しぶりに音楽を聴いている。大学入学し、ジャズサークルに入部し、ドラムをたたくことになった自分の持ち曲となる音楽だ。既に演奏したものと今度演奏する予定のもの、たった2曲。久し振りと言ったのは大学の試験期間中である現状と、ちょうど今期最大の山場となる試験を控え勉強していて余裕がなかったから。今も余裕があるわけではないが、たぶん、こちらに自分の想いをまとめるのも大切に感じる。だから書いてる。
 普段は持ち曲の音源はエンドレスに聞いている。ご飯のときも、移動中も、講師がやる気のない授業の合間にも、可能な限り耳にイヤホンを持っていく。リピート数は1000を超え、練習中は局所集中での作業なのでおそらくこれの倍近くは聞いてるのだと思う。まぁそんな数はどうでもいいのだが、iTunesを起動する度にそれらの情報が目につく。ついでなので書いてる。
 久しぶりに聴いた音楽から、もっと具体的に言うと担当楽器であるドラムから、曲を紡ぎあげる音のひとつひとつが一段と異彩を放っている風な感覚を与えてくれる。今まで気付かなかったリズムの刻みやダイナミックな抑揚の付け方、新しいストロークのアイデアなど閃きが生まれる。
 経験的に、武道での演武など表現形式を用いる活動を通じてこのような発見を体感することが多い。中学にギターをやった時も、吹奏楽でパーカッションを叩いてた時も同じだ。演武は他人と組むから当然だが、つくづく音楽からも「生」を感じさせられる。出会い、別れ、再開して近況を話し合う。そういう人間間のコミュニケーションと音楽は非常に似ていて、同じ人や音楽ではあるけれど、会う度に違って見えたり聞こえたりする。不思議だ。
 この現象についての答えを、思いつきだが、テキストを書きながら解ったような気がする。
 人が会うたびに綺麗になったり、口調が優しくなったり、目の輝きが増したりする変化。音楽を聴くたびに新しい発見が見つかる謎。きっと、それは相手側が変化しているんじゃなくて自分が変化していて、その変化に自分自身が気づけた時に起こる現象なのかな。現に自分は東京に来てから閉鎖的な数年間の埋め合わせをするかのようにたくさんの出会いを享受した。外部からの刺激が増え、感情の変化の頻度があがり敏感になった。
 何が言いたいのか分からないけど、つれづれと思いを連ねてみたのです。